セネガル日記_Thies,Thies_2日目(前半)

 2日目の一大イベントは「チェブジェン」というセネガル料理を作ったこと!後ほど説明しますが、セネガルでは日常的に作る料理にとても手間をかけているのです。今日その料理の作り方を見る中で、作る人も待つ人も時間に追われずに、生活しているように感じました。セネガルの家庭では時間がゆっくり流れていて、人と会話する時間を楽しんでいました。

 

 朝10時に朝食のフランスパンとKinkeliba(キンキリバ)茶をいただきました。Kinkeliba茶はそのまま飲むとびわ茶のように薬効がありそうな少し癖のある香りのするお茶ですが、それにミルクと砂糖、そしてこの家の独特の飲み方なのか少量のコーヒーの粉を入れると、なぜかロイヤルミルクティーになりました笑 とても風味豊かでとても美味しかったです。Kinkeliba茶というお茶については以前Blogに書かせていただいたので、良ければ見てください。

朝食のフランスパンとKinkeliba茶

 朝食後、11時くらいに家を出て、100cfaで市内を行き来するTata busに乗って、Central Market(中央市場)にお昼ご飯の材料を買いに出かけました。Tataバスというと、セネガルの野党の最有力候補者のソンコ氏が逮捕された翌週の8月1日にダカール州を走っていたこのバスに火炎瓶が投げ込まれて2人の少女が亡くなったという痛ましい事件があり、それを思い出しました。この事件は現大統領のマキサル氏も追悼されるなど、何週間にもわたりOBS(セネガルの新聞)で報じられていました。実際にそのバスに乗ることができたことに少し感動しました。バスの中は、真ん中にチケットを売っている女性が柵に囲まれて座っていて、車の半分に座席があり、もう半分は立つ人用に吊革がついてある感じで、乗り心地の良いバスでした。

Tata bus

 Central Market ではお魚とセネガルのローカルジュース、バオバブの実で作るブイジュースの材料を買いました。市場は現地の人が沢山きていましたが、セネガルの文化かイスラムの文化か分かりませんが必ず手を繋いで守ってくれるんですよね(どのセネガルの友達と遊びに行っても人通りや車通りの多いところでは、手を繋いでくれます)。今日も道路を渡る時や、細い路地を通る時もずっと手を繋いでくれていました!本当にセネガル人の友達といると安心して行動できますし、心が暖かくなります。まるでお姉さんみたいな頼れる人が多いです。

ブティック(なんでも屋さん)

 帰りは馬車で家まで帰りました。首都ダカールではあまり乗る機会がないと思いますが、それ以外の州では大切な移動手段です。ウォロフ語では「Wetir」、フランス語では「Charrette(シャーレット)」と言うそうです。舗装されていない道が多いので、かなり揺れを感じて、短時間でお尻と腰が痛くなりましたが、タクシーよりもゆっくりと走るのでセネガルに溶け込んだ気分になれました。セネガル人の生活してる風景や音と一緒に、たまにシャーレットの業者さんの「早く走れ」という意味の「alik」と言う掛け声が聞こえてきます。お値段はタクシーより少し安い感じです。

馬車

 いよいよお昼ご飯について書くことができます。セネガル料理はアフリカで最も美味しい料理だと言われています。確かにどれも日本人の私の口にあっていて、どうやってその料理が完成するのか日に日に興味が湧いてきて、是非作り方を教えてもらいたいと思っていました。セネガル料理の驚くところは、相当な時間をかけて作ることです。2時間半〜4時間くらいかかるそうです。普段の食事にこれほどの時間をかけて準備することはすごいですよね!!作るのに手間がかかるセネガル料理がどういった工程を経て完成するのかずっと知りたかったので、今回作り方を見ることができてラッキーでした。13時半から2時間半かけて「チェブジェン」を作るのを見学させて頂きました(*昼ごはんです笑)。

 「チェブジェン」は「チェブ=お米、ジェン=魚」と言う意味で、セネガルの一番基本的な料理です。お店によって味が少しずつ変わるのですが、トマトベーストの辛い炊き込みご飯に魚や野菜や特別なソースが乗っており、セネガル人にとってのおもてなしの料理となっています。ではどんな感じで作られているのか、ざっくり説明します(今度チェブジェンについて、Blogで詳しく書いて見ようと思います)。大量の油に、エスカルゴ、塩、玉ねぎ、ミックス香辛料(臼ですり潰して作る)とトマトペーストを入れてしばらくしてから、水をいれてスープ状にします。沸騰したら魚や野菜を入れて煮込みます。煮込んでいる間にお米を研ぎ水に漬け込んだり、ミックススパイスを作ったり、酸味のあるビサップの葉でソースを作ったりします。お米を炊いた後に、スープから具材を取り出し、お米をスープの中に入れて炊きます。後は盛り付けたら完成です!かなり細かい工程を省いて伝えていますが、こんな感じ出来上がりました。料理中は休む暇がないぐらい待っている時間にもソースや野菜の処理などが行われており、気がついたら完成していた感じでした。無駄な時間が一切なく、これだけの時間がかかるのだから驚きです。しかも一品の料理だけで!なるほど、これだけ時間をかけて作るとなると12時に食べ始めるのは難しいですね。ずっといい香りを嗅いで待っていたので、お腹がペコペコで昼ごはん(16時~)がとても美味しく感じました。

チャブジェン

 

続く