セネガル日記_Thies,Thies_3日目

 3日目の朝食はオムレツ、パンとキンキリバ茶。昨日の夜ご飯が22時だったからか朝ごはんの時間も遅めの11時。それまで死んだように眠っていました。私は夜型ではないのですが、こんな生活を毎日続けるとなると、夜型になるかもしれません笑 セネガルでは小さな子供たちですら12時は普通に起きている時間なんですもの!

 

 

Tivaounaneの大モスク

 ティエス州はTivaouane(北), Thies(中央), Mbour(南)の3つの地域に分かれているのですが、今日はThiesから車で1時間北上してTivaounaneの大きなモスクに行きました。セネガルには4つのイスラム教の宗派があるのですが、その中でも一番のマジョリティの宗派「ティジャン」の方々が信仰している場所です。毎年、預言者ムハンマドの誕生を祝うマウルードと呼ばれる祭りには、沢山の方がこの場所を訪れるそうです(今年は9/27)。また、セネガルには西アフリカ最大と言われるモスクがティエス州の隣のジョロベル州にあるのですが、このTivaounaneのモスクは只今、2024年の完成を目指して拡張工事中で、完成後はこのモスクが西アフリカ最大のものになるそうです。そのためか、モスクに入ると増築工事のためにお金を献金するようにと言われました。

 このような正式な場所には、服装も大切になってきます。私はモスクに入る際の服装の知識が皆無で、「なんか頭に巻いて、足が出なければいいだろう」と陳腐な考えで、タイバースというアフリカの生地で作ったノンスリーブのワンピースを着て行こうと考えていると、親切な友達から「それではモスクに入れないから、それに着替えて欲しい」と、手足首が綺麗に隠れるローブとdjellabe(ジャンベ)という頭に巻く布を貸してくれました。顔と手首以外は出さないことで、女性を守ってくれる衣装となっているそうです。私も少しイスラム教の文化についての理解が深まりました。実際にその服を着てみると、洋服は涼しいのですが、頭と首に巻いたジャンベが首からの空気の通り道を塞いで、首元がとても暑くで違和感がありました。ちなみに、ジャンベという頭に巻く布はセネガル製ではなくモロッコから輸入しているため思った以上に値段が高く、1つ8,000~15,000cfa(1,900~3,600円)くらいするそうです。また、面白かったのが、このジャンベという布のおかげで、セネガルではいつも「中国人」と言われるのですが、今日は「インドネシア人」と言われてびっくりした。身なりが変わるだけで人種も違って見えるのか。

 Tivaounaneのモスクまでの行き方は、Garage Thiesからセットプラスという7人まで乗車できる乗り合いタクシーに乗ってGarage Thivaouneまで行き、そこからモスクまでシャーレット(馬車)に乗ることです。注意点としてはGarage Thiesでセットプラスを乗る際は順番を無視して割り込んでくるのが当たり前なので、とにかく車がきたら駆け込んでください。

今日は中国人ではなくインドネシア人に間違われました

 Tivaounaneのモスクの後は、さらに北上してルーガ州との国境付近の、ハンドメイドの靴やハンドメイドの刺繍がされた服の産業が盛んな「Ngay」という場所に行ってきました。そこで、ホームスティさせて頂いてる友達の同級生と合流して、靴を作っている様子や刺繍をしている様子を見学させてもらいました。そして、なんと靴をプレゼントしてくれたのです!歓迎してくれるには、かなり高額なプレゼントだったため、どうしてそんなによくしてくれたのか友達にこっそり聞くと、友達が「大学時代に彼によくしたため、そのお礼の1つだと思う」と返答が返ってきました。これがセネガルの「テランガ」の形の一つなんだそうです。確かにここまでおもてなしをして頂いたら、いつか自分も何かの形でお礼をしたいという気持ちになります。しかも、「せっかく連れてきてもらったし、何か買わないといけないかな」というプレッシャーが一瞬でなくなりました。本当にセネガル人はおもてなしするのに慣れていると感じる場面が多いです。

ハンドメイドの刺繍の服と、プレゼントして頂いた靴

 Ngayから再びセットプラスでティエスまで帰り18時、ティエスからダカールへの最終バスが18時くらいだからと、ホームスティ先の家族とバタバタしながらお別れをして、急いでバス停へ!丁度目の前でバスが出発したので、「終わった。。。」と思っていると、タクシーの運転手の方が「まだバスは残っているから大丈夫、あのバス停にいる人たち全員が待っている人だよ」と何十人もの人を指差し言ったので、恐る恐るチケット売り場に行くとお金を払わして貰えずに94番の紙を渡されました。「え、18時はもう過ぎているし、94番なんて絶望的な番号じゃん!どういうこと?」と近くにいた女性に拙いフランス語で話を聞いてみると、なんとたまたまその方が英語を話せる方で、待てばバスがくること、自分の番号が呼ばれたらお金を払ってチケットを買うことなど、丁寧に教えてくださいました。その女性と1時間ほどバスを待って、無事にダカールに帰ることができ、ダカールのバスターミナルからも一緒にタクシーを割り勘にして帰りました。

94番目でしたが、1時間後にはバスに乗れました!

 ホームステイ先では友達とその家族に沢山おもてなしをして頂いて、帰りは親切な女性と出会って、ほんとなんていい旅だったんでしょうか。セネガルの方々は相手の要望にできるだけ応えるのが当然だと考えていて、日本ではよく「おもてなし」って言うけど、セネガル人の「テランガ」を体験した後では、その言葉に疑問を感じてしまうでしょう。