セネガル日記_セネガルのおやつ、チャクリ

 セネガルで仕事をされている日本人の方と夕食を食べながら、その方にセネガルは思った以上に物価が高くて食事に結構お金を使ってしまうといった愚痴を聞いて頂いていると、食事繋がりで「チャクリ」という食べ物が栄養価も高く、安く、手に入りやすいらしいから試してみたらと、アドバイスを頂きました。私は様々なセネガル食を食べてみたいと思っていたので、もちろん興味が沸き、早速翌日買ってみることにしました。チャクリは穀物なのかな?味付けは人によって好みがあるそうだけどどんな味なのかな?ブティック(調味料から食材、日用品まで取り扱う小さなお店。セネガルの至る所にある。)で簡単に手に入るものらしいけど今まで気が付かなかったしどんな見た目なのかな?など、全く想像ができないままいつものブティックに立ち寄りました。

 「Je voudrais チャークリン、チャクリン、チャクリ(私はチャクリが欲しいです)」

 呼び方が分からないため、考えられる候補を全て言うと、ブティックのお兄さんがいつものように勘を働かせてくれてチャクリを持ってきてくれました。え、ヨーグルト?セネガルのヨーグルト会社もパッケージに似ているし、液体は白色だし、第一印象はそうでした。家に帰り冷やした後食べてみると、ヨーグルトに穀物が入ったもののように感じました。穀物の独特な香は少しあるものの、甘いソースと馴染みとても美味しかったです。袋に入った方が500cfa(120円)で、カップの方が700cfa(170円)です。安いしお腹にもしっかり溜まりますし、お気に入りになりました。

チャクリ

 チャクリとは、この雑穀とは一体なんだったのでしょうか。これは星野未来さんの記事に詳しく記載されていました(第5回「セネガルにおけるミレットの食べ方」 – 暮らしのモンタージュ|Living Montage)。ミレット(セネガルではトウジンビエ(パールミレット)の事を指すことが多いらしい)を脱穀し、臼で籾摺りするなどして粉末状にしたものをスングフと言い、そこから少しずつ水を加え、混ぜ、粒状にしていく中で出来たものの一つをチャクリというらしいです。スングフからできた3種類のうち、クスクスのように小さい粒が「チェレ」、3~5mmほどの粒が「チャクリ」、真珠粒ほどの1番大きいものが「アラウ」というそうです。以前チェレを食べたことがあったのですが、まさかチャクリも同じミッレトからできていたことに驚きました!また、星野さんの書かれた記事にチャクリとは蒸した後に、ヨーグルトに混ぜて食べられるおやつと書いてありました。やっぱりヨーグルトで正解でした!

ミレット(セネガルではトウジンビエ(パールミレット)の事を指すことが多い)

星野未来さん作成のミッレト図

 セネガルは有名なお米の料理が多いですが、その歴史は実は浅いとそうです。そしてミレット、これこそが私が今の時点で思う中でセネガルで昔から食べられてきた地場の食材だと思っています。ある人の記事でミッレトは食べられる状態にするまでに手間がかかるため、最近は徐々にお米を使った料理が主流になってきていると書いてありました。確かに、首都ダカールでミッレトを臼で籾摺りしている光景は見られませんし、リンゲールというセネガルの中部(地方)に行った際もミレットを臼で籾摺りしている女性の姿は見れませんでした。今日、このチャクリというおやつを食べながら、私はセネガルのToDoリストに「ミッレトを主食にしている人たちに会いに行く。そしてこの作業をやってみる!」という項目を加えました。

ミッレトを臼で籾摺りする女性たち(私のしたいこと)