セネガル日記_Ziguinchor,île de CARABANE _10日間の環境キャンプ中の活動(後半)

 

 4つ目のアクティビティは、島の住民の方への健康についての無料相談と各家庭につき1つの蚊帳の配布でした。このアクティビティは1日だけの特別相談で、事前に住民にいつ無料相談を行うのか一軒一軒訪問し伝えて当日を迎えました。約109人の子供から大人までの島民がやって来て、それぞれの症状に合わせた薬を無料で配布しました。病院の外で島民の名前を聞く人、バイタルサイン(体温、心拍数、血圧)を図る人、病院の部屋に誘導する人、無料相談をサポートする人、薬と蚊帳を島民に渡す人とそれぞれ役割分担をして朝の8時半から16時半までノンストップで島民の方を迎え入れました。キャンプのスタッフさんに「私は看護を大学で勉強しているんだよ」と伝えていたので、島民のバイタルサインを測るお手伝いをずっとさせてもらっていました。初めは血圧計の使い方は違うし、バイタルサインや身長体重の略字が何となく違うし(例えば脈拍をPではなくΠ(パイ)と表記する)、大人と子供で測定する項目が違うし、蚊帳のフランス語はわからないし、言語が通じないし、他のメンバーについていくので必死でしたが、数をこなしていくうちに慣れていきました。おそらく合計で50人近くの島民の測定をしたと思います笑 とても良い体験ができました! この地域に住む島民は300人ほどで当日仕事などでこれなかった家庭にも後日蚊帳を配布しました。

 

 5つ目のアクティビティは、カラバン島から船で30分ほどのシフォカ島での塩害へ対策と、植林でした。まず塩害対策について説明します。この島では70年前まで稲作が盛んでしたが、地球温暖化の影響によって海面が上昇し、田園に海水が流れ込み、塩害によって作物が育たなくなってしまいました。今回のアクティビティではこれ以上被害が拡大しないために、貝殻のからで塩堤の増築をしました。貝捨て場から700mほどの道のりを重たい貝を持って何度も往復しました。そして、植林では、フルーツの木や薬草に使われる木を1人2本ほど植林して、その後マングローブを再び植えました。このキャンプではマングローブを見ない日はないです笑

 シフォカ島はかつて稲作をしていたということもあり、日本の田園の風景と似ている部分がありました。単に足を運んだだけなら美しい島という感想で終わりますが、塩害で農業ができなくなったことで人口が減少しているという背景を知っていると、その面影が沢山あることに気がつきます。この先この美しい島がどんな形で変化するのか、見届けたい気持ちになりました。また、この島で驚いたのは島民150人が全員がカトリック信者であることです。昼間からお酒を飲んだり、豚がそこらじゅうにいたりとムスリムの国で生活している私はそれにびっくりしました。

 

 最後に6つ目のアクティビティでは海岸のプラスティックゴミを拾うというアクティビティでした。カラバン島はダカールの海岸と比べて圧倒的にゴミが少ないです。ダカールでは一歩歩くと必ずプラスティックゴミに当たるほどゴミが散乱していますが、この島では本当んに綺麗な砂浜を見ることができます。私は小学校の授業に参加してこのアクティビティに参加していませんでしたが、30分ほどゴミ拾いをして帰ってきたそうです。写真はイメージです。