セネガル日記_フランス語学校、Le déserteur de Boris Vianの和訳_0615

私は"Institute Français"というフランス語学校に通っていてます。この学校はDELFというテストに沿ってA1(初心者)~C2(熟練)にクラス分けされていて、1つのレベルを2ヶ月程度で終わらせるスケジュールになっています(基準が分かるように写真を添付しています)。週5回(月~金)9時~12時の3時間の授業で、お値段は1ヶ月20万CFA(4万6千円程度)くらいです。

私は4月中旬から通い始めて明日でA1が終了します。A1を終了すると日本の仏語検定の3級に相当する実力がついているようで、確かに仏検3級の過去問をある程度解けるようになっていました。この2ヶ月を振り返ってみて、テキストの文法はフランス語で書かれていて解説もフランス語か英語で説明されるし、初心者コースのはずが意外にも文法学習したことのある人やフランス語をすらすら話せる人がいるので(文字が書けないためにこのクラスにいるのかな)、ついていくのに必死でした。何せフランス語を学習し始めたのが今年の3月からでしたので、日本から持ってきた参考書を開いて文法を日本語で学びながら、必死に授業についていきました。今は着々とフランス語が身に付いているのが楽しいです。

 

前置きが長くなりましたが、今日は授業中に先生がお勧めしてくれた歌を紹介します。文法もわかりやすく、メロディーも素敵で、メッセージ性があり心に残ったのでこのブログに残しておこうと思います(和訳が違っていたらごめんなさい)。1956年にリリースされた曲で、ベトナム戦争のことを歌ったものだそうです。皆さんも良ければ聞いてみてください。

 

「 Le déserteur de Boris Vian(ボリス・ヴィアン作曲、脱走兵) 」

 

Monsieur le Président       大統領閣下
Je vous fais une lettre        私はあなたに手紙を書いています。
Que vous lirez peut-être              おそらく読んでいただけると思います、
Si vous avez le temps        もしあなたに時間があれば。 

Je viens de recevoir        私は受け取ったばかりです、
Mes papiers militaires       私宛の招集礼状を
Pour partir à la guerre        戦争に行くための
Avant mercredi soir         水曜日の夜までに(出発しろという)。

 

Monsieur le Président        大統領閣下
Je ne veux pas la faire        私はそれをしたくありません。
Je ne suis pas sur terre      私は地球にいません、
Pour tuer des pauvres gens    哀れな人々を殺すためには。
C'est pas pour vous fâcher     あなたを怒らせるつもりはありません。
Il faut que je vous dise      (しかし)私は言わなければならない、
Ma décision est prise        私は覚悟を決めたということを。
Je m'en vais déserter        私は脱走します。

 

Depuis que je suis né        私は生まれてきてから、
J'ai vu mourir mon père      父が亡くなるのを見ましたし、
J'ai vu partir mes frères      兄弟たちが出征するのを見ましたし、

Et pleurer mes enfants        そして私の子供たちが泣くのを見ました。
Ma mère a tant souffert       私の母はとても苦しんだ。
Elle est dedans sa tombe       今母はお墓の中にいますので、(お墓の中から)
Et se moque des bombes      爆弾をからかい
Et se moque des vers         その言葉をからかっているでしょう。

 

Quand j'étais prisonnier             私が捕虜だった時、
On m'a volé ma femme       妻を盗られ、
On m'a volé mon âme         魂を盗られ、
Et tout mon cher passé       私の親愛なるものは全て去ってしまった。
Demain de bon matin        明日の早朝、
Je fermerai ma porte         私は鼻先でドアを閉めるのです、
Au nez des années mortes      死んだような過去に(別れを告げるために)
J'irai sur les chemins        私は道を進みます。

 

Je mendierai ma vie         私は命乞いをして(生きていくでしょう)
Sur les routes de France      フランスの街道で
De Bretagne en Provence      ブルターニュからプロヴァンスまでの。
Et je dirai aux gens:        そして、人々にいうつもりです
Refusez d'obéir           従うことを拒否するように、
Refusez de la faire         それをすることを拒否するように
N'allez pas à la guerre       戦争に行ってはいけない、
Refusez de partir          出征を拒否するようにと。

 

S'il faut donner son sang       もし、血を捧げなければならないなら
Allez donner le vôtre        あなたの血を捧げなさい。
Vous êtes bon apôtre         あなたは良き使徒です。 
Monsieur le Président         大統領閣下
Si vous me poursuivez                  もし、あなたが私を追いかけてくるなら、
Prévenez vos gendarmes      兵士たちに伝えてください
Que je n'aurai pas d'armes     私は武器を持っていないことを、
Et qu'ils pourront tirer       そして発泡しても構わないということを。

 

余談なんですが、フランスの昔ながらの曲をシャンソンというのかと思って、この曲の背景を教えてもらおうと、「これはシャンソンですか?」と先生に聞いたら、「そうだよ」とさっぱり言われたので、急いでシャンソンとフランス語で調べると、chansonは「歌」という意味でした。

 

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